
概要
2016年末よりタイ南部で大雨が続いており、洪水による深刻な被害が発生しています。 洪水による被害が発生しているのは、右図に示すPrachuabkirikan、Chumphon、Ranong、Surat Thani、Nakhon Si Thammarat、Krabi、Trang、Phatthalung、Songkhla、Yala、Pattani、Narathiwatの12県です。多くの道路や鉄道に被害が生じており、一部の地域では交通機能が麻痺していることから、Surat Thani県などいくつかの経済圏が影響を受けています。 Yala、Ranong、Narathiwat、Pattani、Krabiの洪水は収束しつつありますが、大雨は今後も続く見込みであり、浸水地域では引き続き注意が必要です。大雨の原因


被害の状況
前述した12の県では洪水、土砂崩れ、鉄砲水により大きな被害が生じており、現時点で死亡者43名、公共施設20箇所、道路1,135箇所の被害が報告されています。 今回の大雨では農業にも大きな影響が出ており、ゴムやヤシの木に大きな被害が生じています。また、家畜の餌となる飼料にも被害が及んでいるため、畜産業への影響も懸念されます。 2017年1月の主な被害状況は以下のとおりです。 Flood events 2017/1/6 : Nakhon Sri Thammarat 空港が滑走路の冠水により2日間閉鎖 2017/1/6 : Nakhon Sri Thammarat 空港が滑走路の冠水により2日間閉鎖 Surat Thani 駅以南の鉄道運行停止 Phatthalung で洪水により3名死亡。土砂崩れも発生。 2017/1/8 : Krabi の市街地で20cmの冠水が発生。 2017/1/12 : Trang への鉄道運行停止 2017/1/14 : 7県(Prachuabkirikan、Chumphon、Surat Thani、Nakhon Si Thammarat、Trang、 Phatthalung 、Songkhla)で引き続き洪水が発生。 Yala、Ranong、Narathiwat、Pattani、Krabiの洪水は収束。今後予想される降雨
北東モンスーンによる影響は今後も継続する見込みであり、タイ気象局によれば1/16以降、タイ南部において再び大雨が予想されています。また、同モンスーンによりタイ湾の波の高さは2~3mに達する見込みです。チャオプラヤ水系の河川水位(チャオプラヤダム上流: http://water.rid.go.th/flood/plan_new/chaophaya/
いずれの観測地点も”Normal(洪水危険なし)”の状態です。タイ南部以外の地域では、洪水リスクは低い状況です。
【備考】
①河川の中に示されている黒文字の数値:河川流量
②上記①の近くに示されている青文字・括弧付きの数値:当該地点の限界流量(①の流量が②の流量以上となった場合、洪水が発生)
③上記②に付随する「アルファベット+数値(例:N.67)」: 観測所の名称
④緑文字・-(マイナス)付きの数値:堤防天端から河川水位までの距離(0になった場合、洪水が発生)
⑤Chao Phraya Dam上・下流の数値(U/S +14.80、D/S+5.65): ダム上下流における水位の標高(平均海水面からの高さ)
チャオプラヤ水系の河川水位(チャオプラヤダム下流): http://water.rid.go.th/flood/plan_new/chaophaya/
いずれの観測地点も”Normal(洪水危険なし)”の状態です。チャオプラヤ水系のダム水位、河川流量は適切に管理されています。
【備考】
①河川の中に示されている黒文字の数値:河川流量
②上記①の近くに示されている青文字・括弧付きの数値:当該地点の限界流量(①の流量が②の流量以上となった場合、洪水が発生)
③上記②に付随する「アルファベット+数値(例:S.6)」: 観測所の名称
④緑文字・-(マイナス)付きの数値:堤防天端から河川水位までの距離(0になった場合、洪水が発生)
⑤Chao Phraya Dam上・下流の数値(U/S +14.80、D/S+5.65): ダム上下流における水位の標高(平均海水面からの高さ)